いつまで経っても進展しないので、見かねたセシエルがレインの両脇を持ちあげて軽々と馬の背にレインを乗せた。


心なしか、レインの頬が紅潮している。


「……誰も手を貸せとは言っていない」


「わかってる。俺が勝手にやったことだから」


ニコリと微笑みかけるが、プイッと顔を逸らした。


子どもらしい反応に、思わずセシエルは微笑してしまった。