オメガは軽く跳躍すると空中で一回転し華麗に着地。


当てるつもりで放った魔法だがなんなく避わされ舌打ちするが、距離を空けることはできた。


相手がどのような能力を持っているか判らぬ以上、無暗に突っ込んでいくのは危険だ。


両手が使える相手と片手しか使えない自分。体格もパワーも相手が勝るこの状況では、接近戦は絶対に避けなければならない。


遠距離で様子見。これがもっとも最善な策と判断。


レインが新たな魔法を放とうとすると、オメガは剣を両手に構え勢いよく振り下ろした。


空気を裂き、衝撃波が生まれる。


飛ぶ斬撃。大地を裂きながら向かってくる攻撃は、誰が見てもとてもつもない威力だと容易に想像できる。


壁を作っても無意味だ。


そう判断し今度は自分の足元に魔法を放つと、地面から氷の柱が飛び出しレインを上空に避難させた。


斬撃は柱を破壊。レインは上空で氷刀を振るうと、硬度があった氷刀がグニャリと鞭のようにしなりオメガへと襲いかかる。