王国ファンタジア【氷眼の民】―ドラゴン討伐編―


よく父上から聞かされたものです。


「王国に復讐を。血は血をもって制裁せねばならん」


という風にね。


正直私は、一族の復讐やらなにやらに特は興味などないのです。


そんな何百年も昔のことを今更掘り起こしたところで何になるというんですか。


合獣の民の血を引く者も私一人になった今、復讐を成し遂げた所で得るものはなにもない。


ただ虚無が残るだけだと。


だけど……私の血が騒ぐんですよ。


夢枕で耳元に囁かれるんです。


「王都を滅ぼせ。王族を滅ぼせ。氷眼の民に復讐を」ってね。


そしたらどうでしょう。不思議なことに私は特殊な能力を身に付けたのです。


それで気が付いた。嗚呼、私は綺麗事を並べただけで現実から逃げていたんだと。