この六つの一族が一丸となり、ファンタジア王国の建国・独立を成し遂げた。


その歴史を、氷眼の民が作り替えた。


あたかも王族一人が偉業を成し遂げたかのように。


なぜ残りの五つの民は歴史の改変に異を唱えなかったのか?


答えは簡単だ。


その一族達は事実上消滅したのだから―――






大長老は本を閉じる。



再び中央に戻る日を待ちわびながら、歴史書を元ある場所に戻した。