二人は中学からの恋人同士で、いつも練習が終わるのを待っている。
彼女が言うには帰りが遅くなっても彼と一緒に登下校をしたいらしい。
土日も練習があるのでなかなかデートもできないからせめてという気持ちだったんだろう。
彼女もたまにこうして彼を遠くから見ているが、基本は教室で勉強をしていると言っていた。
それが原因で成績が下がり、親に付き合いを反対されたくないかららしい。
よくやるなと思う反面、それが好きだという気持ちだと思っていた。
だが、彼女は違っていた。
校舎を出ると、すっきりしない気持ちで髪の毛をかきあげた。
曲がり角を曲がったとき、視界に一人の少女の姿が映り、思わず曲がり角に再び体を引っ込めた。
それは功の彼女の美枝だった。
彼女は人気のない道で立ち尽くし、空を仰ぐ。
彼女の行動を不思議に思いながらも、直接問いかけることなどできるわけもなく、ただじっと角から彼女の次の行動を伺う。
「美枝」
功よりも一段と低い声が響き、彼女のところにがたいのいい男の人が寄ってくる。
「悪い。さっき補習が終わったんだ」
「勉強しないからよ。高校一年から補習ばっかり受けて、先が思いやられる」
彼女が言うには帰りが遅くなっても彼と一緒に登下校をしたいらしい。
土日も練習があるのでなかなかデートもできないからせめてという気持ちだったんだろう。
彼女もたまにこうして彼を遠くから見ているが、基本は教室で勉強をしていると言っていた。
それが原因で成績が下がり、親に付き合いを反対されたくないかららしい。
よくやるなと思う反面、それが好きだという気持ちだと思っていた。
だが、彼女は違っていた。
校舎を出ると、すっきりしない気持ちで髪の毛をかきあげた。
曲がり角を曲がったとき、視界に一人の少女の姿が映り、思わず曲がり角に再び体を引っ込めた。
それは功の彼女の美枝だった。
彼女は人気のない道で立ち尽くし、空を仰ぐ。
彼女の行動を不思議に思いながらも、直接問いかけることなどできるわけもなく、ただじっと角から彼女の次の行動を伺う。
「美枝」
功よりも一段と低い声が響き、彼女のところにがたいのいい男の人が寄ってくる。
「悪い。さっき補習が終わったんだ」
「勉強しないからよ。高校一年から補習ばっかり受けて、先が思いやられる」



