「いつの間にかあいつらも成長しやがって」
生徒がいない部屋に一人残った青年はポツリとそう呟いていた。
その青年の顔は楽しそうに笑っていた。
「それにしても白原さんが僕のことを知っていたとはね
まぁ大方ミズノ辺りに聞いたのでしょうが
これからが楽しみですね」
教室内にクスクスと笑いが響いたと思ったらその笑いはすぐに止み青年は部屋から出て行ったのだ。
「理事長の言葉通りに傍観者でいた方が楽しいかもしれませんね」
青年は小さく笑うと理事長室へと向かった。
理事長である赤井に今日のことを報告するために。
こうやってまた夜は更けていくのだった。
