犯人ゲーム




「陽一と望美はどう思う」


光二のフリに陽一と望美は顔を合わせる。


陽一は光二の意見と同じだった。


「わたしは光二にさんせぇ~」


「そうか。陽一はどうだ」


「僕も同じだ」


光二は小さく頷く。


「遥は、どうする」


聞くまでもないだろう。意地が悪いな、陽一はなんとなくそう思った。


「……わかったわよ」


「よし。これで皆の意見は統一出来た訳だ」


「それはい~んだけどさぁ、犯人。どうやって探すの?」


満足気な光二に刺さる素朴な疑問。


何か気付く所でもあったのだろうか。


「全然わからん。とりあえず皆で知恵を出し合って考えよう」


「全然わからん。ってお前」


「全然わからんけど、俺が思うに多分またチェシャ猫は出てくるよ」