足元に残った血溜まりを一瞥して陽一は自らの居場所へと戻る事にした。


居場所と言っても自分のソファではない。


何故か陽一達四人のたまり場となっていた望美のソファ。


「あれ~、戻ってくんの早いねぇ」


うつ伏せにソファに横たわる望美が言った。


「遥と光二は?」


「ん~とねぇ、遥はシャワー」


シャワー?


「そんなのがあるのか?」


「ん~、あっち」


望美は室内の、現在自分達の場所とは真逆の側面を指差す。


見れば、……暗闇があった。


「見えん」


「見えないだけであっちにはあるんだよ。ちなみに女子専用ね~。男子はこっち側」


見れば確かに壁沿いにドアがあるのがあった。


「じゃあ光二もシャワーか?」


「ちがぅ~よん」