それはどういう意味だ。
陽一は、必死に頭を動かす。
それの理解、解読。と言う訳じゃない。
『犯人』を突き止める為でもない。
どうすれば、望美を『犯人』である条件から除外するか、それだけを懸命に考えた。
望美が『犯人』でないなら、正直誰が犯人でもいい。
陽一は考える。その『動かない』の意味を。
「まぁこればっかりはぁ、比喩もなければ解読するまでもないよねぇん。そのままの意味だからぁさ」
陽一の後頭部に、望美の両手が回される。
髪の毛が掻き上げられ、彼女の両手と絡み合う。
望美の真意が、わからない。
まるで自分が『犯人』である事を意識させるような言い回し。
「お前が、……『犯人』なのか?」
望美は否定も肯定もしない。
望美の顔が近づく。
額と額が、コツンと触れ合った。



