少し走ってみた。
「…伶くん?」
「あっ、綾ちゃん」
「来てたんですね」
私の顔はきっと真っ赤だ。
熱さを感じた。
走ったからじゃない。
「うん、綾ちゃん美術部だっけ?」
知ってたんだ。
「版画体験やってたよね、
行こうと思ったんだけどさあ」
あの人がいたから。
そうでしょう?
「綾ちゃんも、里央のライブ?」
「そうです」
言葉を口から出すことだけで
精一杯だった。
ライブまで、あと10分ある。
それまでの10分間だけでも
一緒にいたいと思った。
でも里央が来てくれないと
私の心臓は破裂するだろう。
「…伶くん?」
「あっ、綾ちゃん」
「来てたんですね」
私の顔はきっと真っ赤だ。
熱さを感じた。
走ったからじゃない。
「うん、綾ちゃん美術部だっけ?」
知ってたんだ。
「版画体験やってたよね、
行こうと思ったんだけどさあ」
あの人がいたから。
そうでしょう?
「綾ちゃんも、里央のライブ?」
「そうです」
言葉を口から出すことだけで
精一杯だった。
ライブまで、あと10分ある。
それまでの10分間だけでも
一緒にいたいと思った。
でも里央が来てくれないと
私の心臓は破裂するだろう。