「里央って北村に告られたんでしょ?」

なつみが私に小声で聞いてくる。

「そうそう、
 私が知ったの昨日なんだけどね」

「脈ありな感じ?」

「微妙かな。
 ほとんど話したことないらしいし。
 で、今日話すんだって」

「そっかー」


隣を見ると、仲よさげに話す2人がいた。

「じゃっ、じゃぁ、
 友達からなら良いってことですか?」

北村くんの声を聞くのは今日が初めてだ。
低めの声が上ずっていた。

一方里央は話し方も声も表情も
全ていつも通りだった。


「どうなるかな、この2人」