「あ、あの、今はちょっと…」

さすがに、このまま私の部屋でキスを続けるのは色々とまずい気がする…。

離れようと身を捩るけど、和泉君は腕に閉じ込めたまま離そうとしない。


「ちょ、ちょっとだけ離して…」

「いやだ」

和泉君は私の言葉なんて全く聞く耳持たず、私をひょいと抱え、そのままソファへと運んでゆく。

「ちょっ…、和泉君っ!?」

ゆっくり下ろされ、抵抗する私なんか完全無視して和泉君はその端整な顔を近づけキスをねだってきた。


「い、和泉君!ちょっと待ってっ…!」

「何で?3週間も我慢したのに?」

「だ、だって、病み上がりだし…」

「体はしんどい?頭痛は?」

「…………大丈夫だけど…」

「じゃあ、いいだろ」

「で、でもっ、うつっちゃうかもしれない…!」

「構わない」


相変わらず、和泉君はストレートに愛情をぶつけてくる。


あぁ…本当に、また倒れてしまいそう。和泉君に熱い視線で見つめられ、ぽーっとしてしまう。

間違いなく、和泉君の熱に浮かされている。


結局、3週間ぶりの和泉君の腕の中から離れることなんてできず、クラクラしながら身を預けたのだった。












★end.★