コトン…
ようやく、赤い玉は動きを止めて、ある場所に落ちた。
「出ましたね。では、あなたには…過去に戻っていただきます」
「過去?なんで?」
「赤い玉は、過去と書かれた場所に落ちました。あなたには、拭えないような消したい過去があるじゃないですか?」
確かに、過去という場所に落ちた赤い玉。
他に書かれている文字は、現在と未来。
「ちょっと、待って!確かに、私は過去に過ちを犯してる…拭えない過ちを。でも…」
鋭い目つきで反論しながら、私は謎の翁に言葉を放った。
しかし、
「あなたを試すと言いましたよね?あなたは、過去に戻ってもう一度、このルーレットを回してもらいます」
さっきからずっと変わらない微笑みで、感情のない言葉達が私に向かって容赦なく飛び交ってくる。
「嫌…今更、過去に…」
視線を逸らしてしまってる時点で、もう私の中で負けたような感じ。
「このルーレットは、あなたの心なんですよ。だから、過去に落ちた。では、過去に行っていただきます」
…パチン。
しなやかな指が音を上げると、一瞬に私の記憶は途絶えた。
ようやく、赤い玉は動きを止めて、ある場所に落ちた。
「出ましたね。では、あなたには…過去に戻っていただきます」
「過去?なんで?」
「赤い玉は、過去と書かれた場所に落ちました。あなたには、拭えないような消したい過去があるじゃないですか?」
確かに、過去という場所に落ちた赤い玉。
他に書かれている文字は、現在と未来。
「ちょっと、待って!確かに、私は過去に過ちを犯してる…拭えない過ちを。でも…」
鋭い目つきで反論しながら、私は謎の翁に言葉を放った。
しかし、
「あなたを試すと言いましたよね?あなたは、過去に戻ってもう一度、このルーレットを回してもらいます」
さっきからずっと変わらない微笑みで、感情のない言葉達が私に向かって容赦なく飛び交ってくる。
「嫌…今更、過去に…」
視線を逸らしてしまってる時点で、もう私の中で負けたような感じ。
「このルーレットは、あなたの心なんですよ。だから、過去に落ちた。では、過去に行っていただきます」
…パチン。
しなやかな指が音を上げると、一瞬に私の記憶は途絶えた。


