roulette・3

夢じゃなかったんだ…。


って、事はリッキーはどこに?


部屋一面を見渡してみても、リッキーの姿形、いた痕跡すら何もなくて…


「リッキーは、もう私の所に戻ってきてますよ」



超能力者のように、私の頭の中で考えてた事が、謎の翁の口から流れていった。


「そう…ですか」


なら良かった。逃げていたら探さないといけないところだった。


帽子をとり、軽く会釈をする謎の翁は、フローリングの床に直に座ったと思ったら、


「あなたに今から、このルーレットを回してもらおうと思って、今日は参りました。」


不敵な笑みを浮かべ、指をパチンと鳴らした途端に、テーブルの上にルーレットらしきモノが突然現れた。