社長じゃなければ鼻の骨をへし折ってやる。 「俺もあいつの元へ行く!」 「まぁ慌てるな、時が来るまで待て。」 時って…今がその時じゃないのか。 俺は壁に寄り掛かっているサユリさんを見た。 サユリさんは困った顔で 「社長命令だから」と頭を下げた。 ちくしょ、このおっさんは何を考えてやがる。 「急いては事を仕損じる、それを君は知っているだろう?」 知ってるさ、俺だって。