この出会いが奇跡なら-上-





ピンポーン、とインターホンを押すと、開いてるから入って来て、と言われた。


もっと警戒心を持て。警戒心を。


「…おじゃましまーす」

「案外早かったな」

「あーうん、愛子に言われてね」

「ふーん。まあ、座ってろ」

「分かった」


…何で、あたしを呼んだんだろう。



その数分後、意外な事に、ジュースとお菓子を持ってきてくれた。


「こ、これは?」

「…は?お前目ぇ悪いのかよ。
どー見ても、飲みもんと菓子だろ?」

「い、いや、分かってるんだけど、意外だなって」

「お前、つくづくムカつくな」

「あ、ごめん」

「謝んなよ」


そこからしーんとした沈黙が続く。


この前、成斗が熱出した時の事思いだしちゃって、上手く喋れない。




「…なあ、」


「え?」






「……さんきゅーな」






…一瞬、自分の耳を疑った。