しばらくすると広い空間があった


「おい真実、気をつけろ…来るぞ」


銀狼がそう言った瞬間周りには昨日の白い狼たちが現れた


「銀狼…残念だがその人間は消されることになった。そしてお前は幻那異(げんない)様に使えるのだ」


「何寝ぼけたこと言ってんだ?テメェたちが一番嫌ってたじゃねぇか」

牙をむき出し威嚇するかのような銀狼

「それでも今は当主なんだ。我々はただ使えるまで。私情は挟まん」


リーダーのような狼が感情を荒げ言い放つ


「落ちたなお前ら…」



すると白い狼たちが道を開けた


「ずいぶん威勢がいいな銀狼…お前が出て行って10年…探し回った。さあ、我について来い」


「幻那異…ずいぶんと老けたじゃねぇか。残念ながら相棒は真実って決めててな、フラせてもらうぜ」



幻那異という中年の髭を蓄えた男は和服をまとい威厳があった

そいつを見た瞬間頭に激痛が走った


「おい!!真実しっかりしろ!!」

銀狼とシンシアが走り寄ってくる

そこで俺は朦朧とする中夢のようなものを見た………