うそつきさる

 さるは大あわてで、逃げようとして、柱につまずいて顔を地面に押しつけました。

 そのときに、前歯を一本折ってしまいました。

 それから前歯の一本ないさるはうそつきさると呼ばれ、誰からも相手にされませんでした。