俯き加減の男子生徒を見た真希は何かに気づいたように、 「あっ結衣、あたし先行ってるね!」 とあたしにウインクをし足早に去っていった。 「えっと」 名前が分からず困っていると、 「俺、隣のクラスの木村雅紀っていいます!」 いかにもスポーツ系の彼にどぎまぎしてしまう。 「朝早くにごめんねっ。あの、前から結衣さんの事可愛いなって思ってて…」 「うっうん。」 苦手なタイプなんだ。 「でさ!」 「おい!岡田〜!」 誰かがあたし達の会話を遮った。 振り返ると、そこにいたのは