お兄様はまた本を被って木陰で仰向けになってしまった。 日の光を好きじゃないという割りに気持ちよさそうに見える。 風がさわさわと吹いて草花が揺れる。 幸せな気分に包まれて残ったレモン水を口に含んだ。 「さあ、屋敷に飾る花を摘みましょう」 鋏を持って作業再開。 お兄様のお好きなシラー・カンパヌラタの花を摘んでいく。 後で使い魔さんに手伝ってもらって飾ろう。 そんな事を考えていた時、 「……っ」 指先に突き刺さるような痛みを感じた。