「キィキィ」と使い魔さんの声が聞こえる。 プロペラのカラカラと回る音も先程と変わらないので書庫の中であることには違いないのだけれど…… それにしては暗い。 手探りで辺りを探るけれど何一つ私の手には触れなかった。 (どうしましょう……) 歩いても歩いても何も見当たらないのだ。 ほとほと困り果ててしまった。 ただ不思議なことに暗闇を恐ろしいとは思わなかった。 音を頼りに辺りを探る感覚、 むしろ……懐かしい…… その時、階下から ガコン 大きな物音が響く。