ここは異世界。 魔界とは違う時空の狭間。 闇がうねり、時たま雷鳴が轟く。 そこに浮かぶ小さな土地に立つ大きな古城。 どうやって来たのか見当もつかないのだけれど、マイムお兄様が言うには空間が繋がっているのだとか……。 お兄様に連れられ中央の扉から城の中に入ると、白い外観に反して中は暗い色調で統一されていた。 特に閉まった扉は真っ黒。 中には細々とした骨董品のような古めかしい品物が所狭しと棚に並び、中央にはショーケースがカウンターテーブルのように配置されている。 城の中なのにお店みたい。