店に着いたけれど誰の気配もなかった。 (シモン様、お出かけなのかしら?) とりあえずコートの帽子を脱ぐと雨水がパタパタと床に落ちて水溜まりを作る。 お店の床が汚れてしまったわ……。 お掃除の道具はないかしらと店の中を見渡すと、シモン様の走り書きのメモを見つけた。 【急な用事で出かけてきます。 すぐに戻りますので、 くつろいでお待ちください。 シモン・S】 (よかった。日を間違えた訳ではないのね。) 安堵してテーブルに荷物を置くと店の奥にお掃除道具を探しに入った。