マイエンジェル†甘い声で囁いて

二曲目が終了すると、ギターの彼が私を見て笑う。


「歌詞覚えてんだ?これキミの十八番?」


いや、そうじゃないけど。


今、見て覚えたとも言いにくい。何か記憶力いいって、自慢してるみたいだし。


「好きな曲なんだけど…ちょっと低いよね。カラオケだといつも少しキー上げて歌うんだぁ」


「なるほどね。低い部分はちょっと辛そうだったけど、さっきより良かったよ。顔つきも」


「…顔つき?」


「そ。歌うの好きそ~」