私はぁ…


いつも通り、教室で宿題やって帰ろ~かな。


家だとやる気しないんだよねぇ。


カバンを膝に抱え、中からノートを出した時、教室に誰かが入ってきた。


「三組!大賀匠!
(オーガ タクミ)、いきまっす」


…三組?


あどけなさの残る顔に、サラサラの茶色の髪。


スラリとした体型に纏う制服は、サイズが大きいのか、袖から指がちょこっとだけ覗いている。


うちのクラスの子じゃないし…あんな子、同級生にいたっけ?


クラスの男子の一部の子たちが、その子を見て盛り上がってる。


「待ってましたっ。早くやれ~」


何を?