携帯を手に取り、誰からの着信なのかと慌てて見る。


でも、三国くんじゃなかった。






『もひもひ!風チャン?』


通話ボタンを押すと、明るい声が聞こえてくる。


「ミコちゃん?どーしたの」


ミコちゃんが私に電話してくるのは珍しく、あまりに意外で着信を見た時はちょっと信じられなかった。


そう言えば…


最近会ってなかったかも。


「風ちゃん、今どこぉ?ミコねぇ、りんご飴食べてまぁす。笑えるよ~、エプロンつけたクニが作ってくれたんだよ」


ミコちゃんがププッと笑う。


りんご飴?


え、それって…。


うちのクラスの催しだよね。