「風~。私も一緒に色々まわりたいんだけど、あっくん来るって言うし…ごめんね!ライブは絶対二人で見に行くから」


ちぃちゃんは私が一人なのを見抜いたみたいで、わざわざそう言ってくる。


だけど、ちぃちゃんが男子を優先させる時はだいたい裏がある。


そう思ってたら、案の定。


「三国くん誘ってみたら?多分あの子も空いてるって」


「そーかな。じゃあ一応連絡してみるね」


「うん。頑張って~!」


三国くん…


学園祭には全く興味なさそうだからなぁ。


誘っても、見る所ねぇし下らねえ事するぐらいなら練習しとけよって言いそう。


ちぃちゃんのクラスを出て、しばらく渡り廊下でボケッとしてると


突然携帯が震えだした。





…あ、もしかして


三国くん?