「…たりめ~だろ。割と昔からかな…。ここぞという時に、胃が痛くなる」


「へ、へぇ…」


意外な一面、発見。


プレッシャーも何のその。岩で鬼の精神だと思ってた三国くんにも、そんな弱点があったなんて。


「それでも…トチッたりはしないんだ?完璧主義っぽいし…間違わなそう」


「そ…だな。ま、凡人とは集中力が違うからな」


「うっわ、言いますねぇ」


私がプッと吹き出すと、三国くんも笑ってる。


「だからさ、きっと一緒にいるとオマエが疲れると思う」


「…え?」


「元カノに言われた。一緒にいてもいつも孤独だったって。…凄いよな、それでも2年一緒にいてくれたんだぜ」


そう呟く三国くんの横顔は、とても切ない。


あんまりそういう表情を見せない彼だけに、


私の胸が痛む。


「彼女をまだ…好きなんだ?」


「いや…そうでもない。後腐れないようちゃんとフってくれたからな」


三国くんが…ふられた?