本番まで大詰め…。


学祭まであと一週間と迫る。








「キャーッ!」


おおぉ…。


スゴいね。


私たちが軽音部の部屋に行くと、部屋の中からすごい歓声が聞こえてくる。


最近は部長さんが、臨場感を出す為…とかって、部屋の中に女の子たちを入れる事になったんだ。


確か今日、私たちの練習の前は3年生のグループだったはず。


ロックバンドでノリが良くて、しかもイケメン揃い。そうくれば…食い付かない人がいないわけがない。


「豆蔵さぁん…。すこい歓声なんだけど。あの中に友達がいるの?」


「あぁ、うちのクラスのヤツが何人かなぁ。強敵だな。多分、あっことうちの一騎打ち…」


そっかぁ。


大丈夫かな、私。


あの勢いに…押されそう。


「でもまぁ、大丈夫だろ?うちにはあの二人がいるし…」


豆蔵さんがそう言って、軽音部の部屋を開けると…。


キャーッ!!


部屋の中の黄色い声が、私たちに向けられる。


な…何!?