「うん。まあまあだな。今朝のよりはマシか」


マシって!頑張って書いたのに。


「三国くん、タクミにも歌詞書かせてたんでしょ。何で私だけテーマが決まってるの?」


そう言うと、三国くんは私をゆっくり見上げる。


今朝と全く表情違うなぁ。また読めないカオだよ。


「実際、書きやすかったろ?」


「まぁ…そうだけど」


「学祭で票とるのに、等身大の歌詞の方が共感得やすいし

コピーでもいいけど、オマエのイメージに合う歌がなくってさ…」


「私のイメージって?」


「うまく言葉にできない」


三国くん立ち上がり、さぁ行くか、なんて言いながら私の前に立つ。


「三国くん…」


「あぁ?」