私が歌い終えると


周りはしん…としていた。


ん…?


何か、静か過ぎない?


そおっと目を開けると、目の前でタクミくんが
ニヤニヤしていた。


「きっ…きゃあーっ!」


息もかかりそうなほど近くて…びっくりした。


それに合わせ、タクミくんの頬を、パチンと思いっきりひっぱたいてしまう。


「痛ぇっ!ひど…」


頬を押さえ、私のそばから飛び退くタクミくん。


「ひどいのはどっち!?歌ったのに何でキス!?これじゃ約束違うよぉ」


私が泣きそうになってると、タクミくんはやれやれと言った表情をする。