マイエンジェル†甘い声で囁いて

ため息をつき、ソファから起き上がると、玄関で鍵の開く音がした。


私が身構えるよい早く、その扉が開かれる。


「おー、入れよ」


マズい…、景だ。しかも、誰か連れて来てるしー。


「こんにちはぁ~」


その甘い声に、逃げる気も失せる。


うわぁ…女ぁ?


どんな子を連れてるんだろーと、入口を凝視していた…。


玄関から入って来たのは、景と同じ学校の制服を着て、清楚な可愛いタイプの女の子だった。


ふ~ん。もっと派手な子かと思いきや、意外に少女っぽい。彼女?友達?


景に興味はないけど、景を好きになる子がどんな子かは興味がある。


「あっ!風ちゃんっ」


…え?


私が反応するより早く、彼女が大声で叫ぶ。知り合いだっけ…?


彼女は私と目が合うと数回頭を下げ、目がなくなるほど目を細めてにっこりと微笑んだ。


…可愛い。


景にはもったいない。






それが、彼女の第一印象だった。