マイエンジェル†甘い声で囁いて

「それから…オレ、演奏に戻るから」


連続でビビりまくりだよ。私、本番大丈夫かなぁ。


これだけコロコロ変えるって事は、思ってた通り直前で、オマエ抜きでやるって言われちゃいそ…。


「えっ、そうなんだ!?三国くんも一緒に歌ってよぉ」


「恋する気持ち、オレが歌ったらキモイし」


「まぁね…」


「書けそ?」


「…分かんない。ちょっと、不安」


三国くんは私を見上げて緩やかに笑みをつくり、視線を鍵盤に移す。


「…じゃあ、目閉じて」


「目を?」


「雑念があるからそう思う。目を閉じたら余計なもんが目に入らないから、真実が見えてくる」


真実…ねぇ。


そう言えば、教室で歌わされた次の日、三国くんは目を閉じて指を動かしてたよね。


あれは陶酔してたんじゃなくて、雑念を振り払ってたの?


あの日の彼の姿が頭に浮かぶ。