「風ちゃん…」


うわぁ…。


タクミの低くて甘い声が、私の全身に行き渡る気がする。


学校で…しかも練習中にこんな事してていいのかな。


ドキドキしつつも、タクミから目が離せない。


彼は私の背中に腕を回し、だんだんと顔を寄せる。


うわ…今日二回目のキス!


タクミって…やっぱり積極的だよね。好きだと分かったら、ガンガンくるんだ…。


余計な事を考えつつ、彼を待つ。


タクミは嬉しそうに目を細めると、チュッと音を立て、頬に吸い付くようにキスしてくれる。


「ハイ、これがチュウ。で、今からのは、風ちゃんへの愛情表現のキス」


そう言うとタクミは唇に触れ、さっきよりもっともっと甘いキスをくれる。