桜の花びらが、ひらりひらりと舞い降りた。 大ちゃんはそっと手を伸ばして難なくその花びらを掴んだ。 「みぃっ!とった!」 「はいはい…」 「…なんでブスッとしてんだ?」 「別に~」 大ちゃんは掴んだ花びらを私の頭にのせた。 私は頭を何回か振ってそれを落とす。 いつもなら何かしら文句をつける大ちゃんは、今日はご機嫌ならしくにこにこ笑ってる。 少し私から離れて、私を上から下までマジマジと見つめた。