【短】愛らぶ★ヒーロー



――『自分より強い選手に、果敢に立ち向かっていって。

おかしな言い方ですけど、大切な人のために戦っているように見えました。

まるで、ヒーローみたいって思ったんです』




折れかけてた心に火をつけたのは、あのときのサガラの言葉だった。



尻もちをついてた地面の冷たい感触が、ふっと消える。


視界が上昇して

俺の右足が
大きく弧を描いて――…



「サガラの処女は、俺がもらうって決めたんです!!」



華麗なる俺の回し蹴りが、先輩の横っ面にクリーンヒットした。