――『自分より強い選手に、果敢に立ち向かっていって。 おかしな言い方ですけど、大切な人のために戦っているように見えました。 まるで、ヒーローみたいって思ったんです』 折れかけてた心に火をつけたのは、あのときのサガラの言葉だった。 尻もちをついてた地面の冷たい感触が、ふっと消える。 視界が上昇して 俺の右足が 大きく弧を描いて――… 「サガラの処女は、俺がもらうって決めたんです!!」 華麗なる俺の回し蹴りが、先輩の横っ面にクリーンヒットした。