「な、何だよ、いきなり」
「お願いします!」
「離せって」
「お願いし――」
「離せってば!」
イラっとした先輩のはらった腕が、俺の体を突き飛ばす。
ふたりの体格差は歴然で、俺は門の前に尻もちをついた。
「何のつもりだよ、ヒロ!」
「……っ」
地面についた俺の手のひらに血がにじむ。
ケツがじんじん痛んで、眉間に思いっきりシワが寄る。
普通に見りゃ、完敗。
サガラは先輩のことが好きで
俺は腕力でも先輩に叶わなくて
何もかも完敗、なんだけど。
そのとき俺の脳裏に、サガラの言葉が浮かんだんだ。
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