【短】愛らぶ★ヒーロー


「な、何だよ、いきなり」

「お願いします!」

「離せって」

「お願いし――」

「離せってば!」



イラっとした先輩のはらった腕が、俺の体を突き飛ばす。


ふたりの体格差は歴然で、俺は門の前に尻もちをついた。



「何のつもりだよ、ヒロ!」

「……っ」



地面についた俺の手のひらに血がにじむ。


ケツがじんじん痛んで、眉間に思いっきりシワが寄る。



普通に見りゃ、完敗。



サガラは先輩のことが好きで

俺は腕力でも先輩に叶わなくて


何もかも完敗、なんだけど。



そのとき俺の脳裏に、サガラの言葉が浮かんだんだ。