【短】愛らぶ★ヒーロー



「私の家、青木会館の隣なんです」



俺は言葉を失った。



青木会館とは、俺が通っていた空手の道場のこと。


館長の青木さんは、その世界ではけっこう有名な空手家だった。


試合では一撃必殺の強さを誇り、

道場を出れば奥さんを大切にする優しい人で、



俺の憧れの人……

俺の、ヒーローだった。



「私、時々こっそり練習風景をのぞいていたんです。
自分ではあんな風に戦ったりできないから、見てると興味をそそられて」


「それで、俺の顔も覚えてたってわけ……?」