「言っとくけど、誘ってきたのはむこうだからな」
「うそっ、処女なのに」
「処女だから、だって。友達の中で自分だけが経験ないの、恥ずかしかったんだとさ」
正直、そのあたりの女心は俺にはよくわかんねーけど。
「へぇ~。それで心優しいヒロくんは、望み通りその子の処女をもらってあげたってわけね」
あごに手をあててニヤニヤし始めるタカシ。
んっ? さては何か妙なこと考えてやがるな。
こいつが悪知恵働かせると、ロクなことがねぇ。
と、思った矢先。
「女子の皆さーん!」
タカシがすくっと立ち上がり、いきなり教室中に声をかけた。