【短】愛らぶ★ヒーロー



よし!


俺は気合いを入れて立ち上がると、数学の教科書を片手に、サガラの席に向かった。



「お……おはよ」


机の前に立って、おずおずと声をかける。


サガラは問題集から目を離すと

こっちが思わずひるんじゃうくらい、まっすぐな瞳で俺をじっと見上げた。



「おは、よう」


沈黙に耐えきれず、また同じことを言うと。



「もう午後ですよ」

「……すんません」



初めて直接交わした会話がこれだなんて、ちょっと凹むぜ。