「処女だった!? マジで!?」 朝っぱらから教室に不釣り合いなタカシの大声が響く。 でも俺らが騒がしいのはいつものことだから、クラスの誰も気にとめない。 「マジマジ。最初はその子、土屋先輩が狙ってたんだけどさ。処女って分かったとたん、先輩が引いちゃって」 「で、お前が代わりに」 「いただきました~」 「うわぁーっ。ヒロなんかに処女奪われて、その子かわいそ~」 かわいそうとは何だ、失礼な。 俺は憮然と腕を組んだ。