そんなことを思いながらすごし、


あっというまに研修は終わった。



1日目が強烈過ぎて2日と3日の記憶がぜんぜんない。


やっぱり肝試しは一生のトラウマになるだろう。


帰りの車でひとつわかったことがある。


バスガイドさんが言ってた。



このへんには昔連続殺人犯が隠れてひっそりくらしていて原因不明の死をとげたという…



それからその殺人犯の霊が今もさまよっている…


長身で黒い服を着てカマを持っているという……


ちょっとした作り話ですけどねっていって
バスガイドさんは笑って見せた。


本気か冗談か…

バスガイドさんが言っていることは
本当のことかどうかはわからない。

ただ、



あたしが見たのは黒い服を着てカマをもった人…

翔には見えなかった……


きっとあれは幻覚でもなんでもなかった。

いまなら分かる

あれは…


連続殺人犯の霊だった…



その話をきいて全身に鳥肌がたった。




研修は恐怖でいっぱいのまま幕を閉じた。



もう一生肝試しなんかしない。


再び強く誓った。


恐怖に犯され2日間寝込んでしまったことなど
恥ずかしくひとには言えない…