…全てを振り切るために、俺は美紀との結婚を決めた。 こんな気持ち、絶対に美紀には悟られてはいけない。 「…潤一さん!」 テレビ局の廊下で突然声を掛けられる。 振り返るとそこには笑顔の凛が立っていた。 突然の凛の登場に動揺する俺。 「今日、音楽番組の収録か何かですか?」 「うん。あれ、でも何で凛ちゃんは…」 「私はこれですっ!」 笑顔の凛が台本のようなものを取り出して、俺に見せる。