不安? それとも嫉妬? 自分でも分からないその感情に、俺は1人葛藤する。 やがてすっかり眠ってしまったタクヤ。 そのタクヤの後ろ側。 土手に付いた2人の片手同士が触れそうな距離にあることに、俺は気づいた。 胸騒ぎを感じながら、俺はもう花火どころではなくなってしまう。 ドン、ドンという音がまるであの2人の心臓の音のようで…。 後ろから見ていてもそれがよく分かる。 そして俺の心臓も不思議なくらい脈を打ち始めた。