夏休み初日。


暑い日差しの元、3つの影が写っている。



「リョウ・・・。」



「ののか!!久しぶり!!」


まったく能天気なリョウには腰が抜けてしまいそうだ。



これから、何が起こるか想像もついていないだろう。


10分後



黒木が遅れてやってきた。


「この人誰?ののか。」



リョウは黒木をみつめ、問いかけてきた。


「黒木君だよ。同じクラスの。」


黒木はペコっと頭を下げた。


「どうも!こんにちは。」

リョウは陽気に挨拶をしている。



さっそく、私は話題を持ちかけた。



「ねぇ、リョウ。覚えてる??」


この人は


「この人・・・・」


リョウを・・・


「リョウが記憶をなくした事故の犯人だよ。」



リョウのすべてを奪ったんだよ。



「え・・・・?」



驚きの表情を見せるリョウ。


当然だよね。



いきなり、自分を車でひいた犯人が現れたんだもん。



「え・・・?お前?」


リョウはポカンと口を開けている。


黒木は何も言わず黙ったままだ。




「黒木」



お願い。


これで、全部カタをつけたいの。



「今、ここでリョウに謝って。」



これで、すべて終わりにしたいの。