1恋~イチコイ~


「未莉亜ちゃん、宙人くんよろしくね。なんかあったらおばさんに言って!?」
姫乃おばさんはとってもやさしくて、話しやすい人だった。

にしてもこの家、とってもきれい。
フランスのお城みたい。
ゆかもつるつるしてるし、白い柱が何本か立ってて、窓のカーテンなんてレースだし。

「唖夢加〜!!良広〜!!お友達よ。例のとなりに引っ越してきた子」
階段からあわただしい音がした。
すると2人の子が出てきた。
1人は私と同い年っぽい女の子、もう1人は兄と同い年っぽい男の子だった。

「こっちが唖夢加でこっちが良広ね」
おばさんが紹介してくれた。

「唖夢加ちゃん、良広くん、よろしくね」
私たちは何て声をかければいいかわからず、ありきたりのことを言った。

「唖夢加、良広、こっちが未莉亜ちゃんでこっちが宙人くんよ」
おばさんは本当にいい人。私たちの紹介までしてくれた。

「未莉亜ちゃん、よろしくね」
唖夢加ちゃんかわいい笑顔で握手を求めてます。

「よろしくね。未莉亜って呼んでね」
「じゃあ私も唖夢って呼んでください」
「わかった」
お互いうちとけたみたいです。
唖夢、すっごくいい子そう...。
男の方もうちとけたみたい。

「ね、人形ごっこしよ!?」唖夢がくりくりの目でこっち見てます。
唖夢にせまられると断れないんだよね。

「いいよ」
はっきり言って人形ごっこは楽しいけど、外で鬼ごっことかやってるほうが好き。
でもま、いっか...