「すみませんねぇ。不細工で!!」
嫌味たっぷりに柚実が言う。
「…ブスじゃないだろ。」
淕がそういうとみんなが頷く。
(え!??)
「そ…そんな、あたしかわいくなんて♪」
「中の…中だな。」
ブスじゃないといわれ、ちょっと喜んだ柚実にリアルな言葉。
「妥当。」
「うん。」
みんなが口をそろえて言う。
どーせ、『普通』の顔ですよー!!
ここの寮の遺伝子がおかしいんだ!!
柚実は心の中で文句を言う。
「うそうそ!中の上くらいじゃない??」
啓がさりげなくフォローする。
(なんか…余計リアル…。しかもたいして変わってない気が…。)
「わぁー…昇進~…。」
柚実は苦笑いをして言った。
啓は、それでもかなり満足そう。
ぷっ。
なんだかおかしくて、柚実が笑う。
すると、寮のみんなも一緒に笑った。
6人の笑い声がリビングに響く。

