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ウメのところに出入りしている行商人が、町の商人たちを連れて入ってくる。
この道場に、居候している絵描きも来た。
トーを描くという目的は達成したらしいが、居心地がいいのか、まだ居座っているようだ。
絵描き──マリスは、絵の道具を持ちこんできている。
この場で、結婚式の様子を絵に残す気か。
トーが、現れた。
当たり前のように入ってきて、当たり前のように男たちの間に紛れる。
だが、その白い髪と特異な雰囲気は、紛れさせようがなかった。
何というか。
上から下まで、身分も肩書きも違う面子が大集合だ。
東翼の御方や東翼長が、一般の民にまぎれているなど、成人の旅路以外ではあり得ないことだ。
だが、それだけでは終わらなかった。
「やれ…面白いことをしているのを、私に知らせんとは」
それは──まさに、震撼だった。
東翼の御方でさえ、一瞬顔をこわばらせたほどだ。
太陽が。
イデアメリトスの太陽が、単身で現れたのだ。
「偉い人は、今日は呼ばれないんですよ」
太陽の息子が、苦笑ぎみにそう伝えると。
「まったく、偉くなると余計な誘い以外こなくなる」
どすん。
太陽に真後ろに座られた兵士は、青ざめて動けないでいる。
その隣にはトー。
とんでもない光景だ。
衝撃を、周囲の人間が吸収しきれていない中。
「さあさあ、花嫁さんが入るよ」
シェローの母親が、固まりかけた空気を破壊しに現れる。
その後から。
真っ白な。
全て、真っ白な布で作られた、異国の衣装で女が入ってくる。
同じく、白いかぶりもののせいで、よく顔が見えない。
だが。
手を引いているのがウメで。
その後から、ウメの子を抱いているエンチェルクが続くのだ。
「うちの自慢の布ですよ」
自慢げに、商人が周囲に囁いている言葉など──ダイの耳には入っていなかった。
ウメのところに出入りしている行商人が、町の商人たちを連れて入ってくる。
この道場に、居候している絵描きも来た。
トーを描くという目的は達成したらしいが、居心地がいいのか、まだ居座っているようだ。
絵描き──マリスは、絵の道具を持ちこんできている。
この場で、結婚式の様子を絵に残す気か。
トーが、現れた。
当たり前のように入ってきて、当たり前のように男たちの間に紛れる。
だが、その白い髪と特異な雰囲気は、紛れさせようがなかった。
何というか。
上から下まで、身分も肩書きも違う面子が大集合だ。
東翼の御方や東翼長が、一般の民にまぎれているなど、成人の旅路以外ではあり得ないことだ。
だが、それだけでは終わらなかった。
「やれ…面白いことをしているのを、私に知らせんとは」
それは──まさに、震撼だった。
東翼の御方でさえ、一瞬顔をこわばらせたほどだ。
太陽が。
イデアメリトスの太陽が、単身で現れたのだ。
「偉い人は、今日は呼ばれないんですよ」
太陽の息子が、苦笑ぎみにそう伝えると。
「まったく、偉くなると余計な誘い以外こなくなる」
どすん。
太陽に真後ろに座られた兵士は、青ざめて動けないでいる。
その隣にはトー。
とんでもない光景だ。
衝撃を、周囲の人間が吸収しきれていない中。
「さあさあ、花嫁さんが入るよ」
シェローの母親が、固まりかけた空気を破壊しに現れる。
その後から。
真っ白な。
全て、真っ白な布で作られた、異国の衣装で女が入ってくる。
同じく、白いかぶりもののせいで、よく顔が見えない。
だが。
手を引いているのがウメで。
その後から、ウメの子を抱いているエンチェルクが続くのだ。
「うちの自慢の布ですよ」
自慢げに、商人が周囲に囁いている言葉など──ダイの耳には入っていなかった。


