溺愛ラバーズ

そう堂々と言ったまりあに驚いた。





いつものような柔らかい声じゃなく、ちょっと低めで冷めた声だった。





「それにあなた方はご自分の会社の心配をしたほうがよろしいのでわ?業績が落ちてるようですね。辛うじてまだ黒字の様ですがすぐに赤字になるんじゃありません?天宮の社員は皆優秀な筈です。なのに業績が悪いと言う事は上の者が愚か…つまりバカと言う事じゃないんでしょうか?私の婚約者に口出しする前にご自分の心配をなさった方が懸命かと思いますよ?」





これには絶句してしまった。





俺だけじゃない。





周りの親族も唖然とし、固まっている。





「まりあの言う通りじゃ。」


「そうね。いい加減、胡麻擂りは結構。気分を害しました。あなた、まりあ、高杉さん、あちらに行きましょう?ここは空気が悪いわ。」





会長と会長夫人の言葉に真っ青になっていく親族達。




まりあに手を引かれ、その場を離れる事になった。





「樹さん、本当にごめんなさい。」





今にも泣きそうな顔で手をギュッと握ってくる。