溺愛ラバーズ

まりあよりも背は低いが、顔もおっとりした感じも似てる。





「迎えに来てくれてありがとう。」





満面の笑みを新名部長に向けるかれんさん。





「ところで、かれん?」


「なぁに?」


「傘は?」


「えっ、あるよ?」


「うん、それはかれんの傘だよね。俺の傘は?」





戸惑いの表情から一気に蒼白に変わる。





「やだぁ……忘れちゃった。ごめんなさい…。」





オズオズと見上げるかれんさんに新名部長は柔らかい笑みを見せる。





「いいよ。迎えに来てくれただけで十分。相合い傘も出来るしね。」





なんて心が広いんだと思った。





俺が新名部長の立場なら、大袈裟にため息をつくだろう。





こんなポジティブな事なんて言えない。





新名部長に頭を撫でられたかれんさんの顔はほんのり赤く染まってる。





「かれん、高杉くんだよ。」


「えっ!まりあの高杉さん?」





俺はまりあの物じゃないんだが……





「自己紹介が遅れました。高杉樹です。」


「わぁー!初めまして、新名かれんです。」